海外FXブローカー利用時のリスク

前々回でお話しました海外FXブローカーについて、色々とご質問がありましたので、改めて海外FXのブローカーについてお話ができればと思います。

海外FXブローカーを利用する際のリスクとして、「国内ブローカーに比べてスプレッドが大きい」という点だけに目が行きがちですが、あまり認識されていないリスクが存在します。

それはカバー先ブローカーの破綻です。前々回の記事でご紹介したリスクと似ていますが、ブローカー同士は自社で売りと買いをマッチングしきれなかった取引に関して、他のブローカーから不足分を補ってきます。

例えば、顧客Aは100ドルを買い、顧客Bは100ドルを売り、顧客Cは200ドルを買いの注文を入れていたとします。AとBはマッチングさせられるので問題ありませんが、Cの200ドルはマッチングさせられません。一般的にブローカー自体も通貨を保有しているので、仮にブロカーが100ドル所持しているとして、その100ドルをぶつけても尚100ドルが足りません。その不足している100ドルは別のブローカーから調達してくることになります。

これをカバー取引というのですが、FXの場合、信用取引になりますので、取引している他のブローカーにも証拠金を預けなければなりません。この証拠金を預けているカバー先ブローカーが破綻してしまった場合、取引しているブローカー、及びそのブローカーでトレードをしている顧客にまで損失が出てしまいます。