年々厳しくなる銀行口座開設

マネーロンダリングや租税回避、脱税の観点から世界のあらゆる国で銀行口座開設の審査がどんどん厳しくなっています。居住国内での個人口座開設であれば犯罪履歴がない限りはスムーズに口座開設できますが、法人口座となると日本国内でも口座開設は非常に厳しくなっています。

例えば日本国内のメガバンク、UFJ、SMBC、みずほ銀行は新規の法人であれば上場企業の子会社でもない限り、口座開設は非常に難しいといえるでしょう。1年~3年ほど、他行で実績をつくってからでないとメガバンクで法人口座開設ができないケースが多くなっています。

これは諸外国でも同じであり、役員が全て国外在住の場合などは特に厳しくなっています。口座開設を希望する法人の株主が法人である場合、つまり親会社がある場合は親会社についてのヒアリングも細かくなります。近年は反社会的勢力のフロント企業が増えているため、どの銀行も法人口座開設に慎重になっています。

個人口座でも居住国外の海外銀行に口座開設となると、こちらも非常に厳しく審査されます。HSBC、Standard Chartered Bank、Citibank、Bank of America、DBS、Barclays、Maybankなど、これまで日本人に人気のあった海外銀行が外国人に対して軒並み口座開設の審査を厳しくしています。

また海外赴任や留学などの理由で、現地在住時に個人口座を開設した場合でも、帰国した時点で登録住所を変更しなかったり、変更したとしてもそれが海外の場合、住所不明扱いとなり、口座凍結されてしまうことも多々あります。