シンガポール法人の特徴

香港と並び、アジア金融の中心であるシンガポールもオフショアのカテゴリーに入ります。中国共産党政府の政策により、香港から撤退する人が増えている中、シンガポールはより一層の注目を集めています。現にシンガポールの各銀行のプレミア口座担当者は、香港から預金を移動する人が激増していると言っています。

そうした情勢の中で、少しでも多くの預金を獲得するために、シンガポールの各銀行は様々な新サービスを打ち出して、預金者の誘致を行っています。シンガポールは政権も安定していて、治安がよく、日本との時差も1時間しかないため、多くの日本人にも安定した人気があります。

またシンガポールには、DBS、UOB、OCBCといった世界屈指の自国の銀行や、HSBC、Standard Chartered Bank、Maybank、CIMBといった世界有数の規模を誇る外資系銀行も支店を構えており、安心して預金をすることができるメガバンクが多数あります。

さらにシンガポールは法人税が17%と低く、相続税、贈与税、キャピタルゲイン(譲渡所得税)、インカムゲイン(配当税)が非課税となっており、税制優遇のメリットも享受することができます。

そして何より、シンガポール法人はシンガポール国外での利益をシンガポール国内に送金しなければ非課税という点が最も大きなメリットと言えるでしょう。つまりシンガポール国外で得た利益を、シンガポール法人の売上として計上し、現金はシンガポール外の銀行に積んでいくということです。

また日本も「外国子会社配当金95%非課税」となっているので、日本法人の子会社としてシンガポール法人を設立した場合、シンガポールでは配当税はかからないので、シンガポール法人から親会社の日本法人に送金をしても、国税局に認められれば5%の配当税のみで済ますことができます。