オフショア法人について
元々offshoreとは本島から離れた島という意味で、グレートブリテン島の南東部、フランスとの間に位置する英国領ジャージー島を代表とするチャネル諸島を意味していました。後に小さな島国の国家が外貨を集めるために、税制優遇やタックスベイブンといった制度の導入を行い、現在ではオフショア=タックスヘイブンというイメージが浸透しました。
セイシェル、BVI(British Virgin Island)、ケイマン諸島、モーリシャス、ベリーズといった国々が税制優遇を行っており、これらの国に登記された法人は、取締役や株主が日本人であっても、法人税やキャピタルゲインなどのほとんどの税が非課税であり、実質税金はゼロとなります。登記されている国内で得た収益に関しては課税がされますが、国外で得た収益については非課税となります。ただほとんどの法人は国土が狭く、人口の少ないこれらのオフショア国内でビジネスを展開することはなく、基本的に国外で営業活動を行い、売上をオフショア法人に立てるというスキームをとっているため、やはり実質税金はゼロとなります。
つまりオフショアに登記した法人に売上を立てていけば、課税されることなく、どんどん資金を貯めることができます。ただしこれらの法人に入っている資金を個人口座に送金した時点で、これは世界中のどこの銀行口座で受け取っても所得の対象となりますので、税務申告は行わなければいけません。ただ事業に必要な経費として計上できる使途であれば、法人口座と紐づいているクレジットカードやデビットカードで資金を利用することは問題ありません。