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HSBC香港の個人口座について

HSBC香港は数年前のオフショアブーム時に、多くの日本人が香港に渡航して銀行口座開設を行いました。当時は旅行会社や様々な専門業者が「海外口座開設ツアー」「大人の社会科見学」「HSBC口座開設ツアー」といったキャッチフレーズで香港ツアーを組んで、香港への航空券、ホテル、観光ツアー、そしてHSBC口座の開設サポートまでを行っていました。

またロイヤルロンドンやフレンズプロビデントといった海外積立保険と抱き合わせでHSBC口座を開設された方も多くいらっしゃいます。

口座開設時は英語や中国語がわからなくても、専門の通訳を業者側で用意してくれたり、通訳がいなくてもQAシートなどが事前に用意されていて、その通りにHSBC香港の銀行員との面談に対応すれば簡単に口座開設をすることができました。

サポート業者や担当の銀行員によって対応は様々ですが、口座開設時には主に下記がポイントになります。

・電話番号の登録

・メールアドレスの登録

・住所の登録

・パスポートナンバーの登録

・サインの登録

日本では考えられませんが、電話番号、メールアドレス、住所についてはHSBC香港の銀行員が入力ミスをしていて、間違った番号やスペル、誤字脱字があるまま登録されているケースも散見されます。本人にも間違いがないかどうか確認をしてもらいますが、よく確認をしていないケースが多く、後になってから気づくというパターンが多々あります。

パスポートナンバーについては原本と必ず照合するため、間違ったパスポートナンバーが登録されているケースはみたことはありませんが、よくあるのは登録したサインを口座名義人がよく覚えていないというケースです。

パスポートの顔写真のページに書くサインがその人のサインという定義がワールドスタンダードになります。そのため多くの海外銀行では口座開設の際に必ずサインをして、そのサインがパスポートと一致しているかどうかを細かく見られます。

ところがHSBC香港は登録サインを必ずしもパスポートと一致させる必要はなく、口座名義人が自由に決めることができるため、どんなサインを登録したか覚えていないというケースがよくあります。

口座番号や支店番号、パスワード等はノートなどにメモをしますが、サインまでメモをとる人がいないのは容易に想像がつくのではないでしょうか。そのためHSBC香港にレターやフォームを送る際に、登録サインを正確に書けないということが起きてしまうのです。

HSBC香港の口座開設後に大切なのは次の項目です。

・カードの発行

・カードの有効化

・カードの利用上限額の設定

・PIN(暗証番号)の発行

・Phone Banking PINの発行

・インターネットバンキングの登録

・User IDの作成

・ログインパスワードの設定

・トークンの設定

カードとPINナンバーはその場で発行したものを受け取るケースと後日郵送で送られてくるケースがあります。その場でカードを受け取った場合は、PINと組み合わせることですぐに利用することができますが、郵送で送られてくるケースでは、同封のレターの案内に従って、専用の電話番号に架電してカードを有効化するという作業が必要になります。

またHSBC香港のATMカードは海外ATMでの利用限度額が0HKDという初期設定になっているため、こちらも変更が必要になります。1日の利用限度額は最大で50,000HKDまで設定をすることができます。ただし日本のATM側で、海外銀行のカードの出金上限額が例えばセブン銀行は1回10万円と設定されています。1日ではなく、1回なので2回続けて10万円づつ、合計20万円を出金することは可能です。

Phone Banking PINは電話で様々な設定ができるので、手元にあると後々便利なものになります。

インターネットバンキングは銀行側では登録作業をやってくれないので、自分で登録をするか、専門業者にサポートをしてもらって登録をしない限り、未登録状態のままとなります。User ID、パスワード共に自分で好きな文字、数字を組み合わせて設定をします。

トークンは住所や電話番号などの変更時や送金時にセキュリティのためのワンタイムパスコードを発行する小さな電卓のようなデバイスになります。これは数年で電池が切れるので、久しぶりに利用しようとしたら電源がつかないといった事象でお困りの方をよくお見受けします。

現在は多くのタイプの口座でトークンの代わりにスマホのHSBCアプリと連動させることでワンタイムパスコードを発行できるようになっていますが、全ての口座が対象ではありません。トークンでしかワンタイムパスコードを発行できない口座の場合、トークンの電池が切れたら新しいものを郵送してもらう手続が必要になります。

アプリと連動させるにしても、新しいトークンを送ってもらうにしても、必ず必要な手続として古いトークンとの連動を切って、新しいトークンやアプリとの連動手続をしないと正常に利用することはできません。新しいトークンが届いたので、そのワンタイムパスコードを入力しているのに、送金ができないといったお問合せをよく頂きますが、多くの場合、切替の手続きを行っていないことが主な原因です。

ここまではHSBC香港の口座開設時についてのお話をしましたが、ここからは口座開設の数年後によく起こる問題について取り上げたいと思います。

HSBC香港は2年以上、取引がない口座は顧客資産保護の名目で口座凍結処置をします。口座凍結されるとATMからの出金やデビットカード決済、インターネットバンキングの利用ができなくなります。

口座凍結防止のために残高照会を定期的にしたり、インターネットバンキングにログインしてsavingとcurrentの間で資金を動かすといったことを行っている方がいますが、残念ながらこれは取引にカウントされません。

口座から外に資金が出るような取引、つまりATMでの出金、デビットカード決済、インターネットバンキングで他者への送金などの手続を行わないといけません。これらの取引を2年以上行っていなければHSBC香港の銀行口座は残念ながら凍結されてしまいます。

また口座はアクティブでもカードのみ凍結されているケースもあります。これはインターネットバンキングを利用して、定期的に送金手続を行ってはいたが、HSBCのデビットカードやATMカードは全く利用しておらず、いざカードを利用しようとしたら、出金ができない、デビット決済ができないといった事象です。

この事象の場合はインターネットバンキングでの送金はできるが、カードの利用が一切できないというケースになるので、カードの凍結解除手続を行う必要があります。

口座凍結、カード凍結の解除手続は香港に渡航して支店に出向き、店頭手続を行えば解除手続を行うことができますが、金融ブラックリストに登録されている人でなければ、HSBC香港の口座はほとんどの手続を遠隔で行うことが可能です。様々な国の人の口座開設を受け入れ、多くの預金を預かっているHSBC香港ならではです。

HSBC香港の個人口座をお持ちの方でお困りの事象はおおよその下記の事項かと思います。

・口座凍結

・カード凍結

・ネットバンクにログインできない

・口座解約をしたい

・日本に送金したいができない

・PINを忘れた

・住所や電話番号などの登録情報を変更したい

これらの手続は現地渡航することなく、全て遠隔で問題解決をすることができます。

慌ててよく調べずに香港に渡航したところ、書類不備などで何も解決しなかったというお話もよく耳にしますので、まずはお気軽にお問合せ頂ければと思います。

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