海外居住者にやさしいHSBC

昨今マネーロンダリングや脱税防止のために、各国どの銀行も海外居住者の口座開設、及び口座維持を厳しくしています。その国に住んでいれば銀行口座は必要なものなので、問題なく開設できますが、帰国などでその国から出ていく時は口座解約を求められる場合もあります。

例えば銀行への登録住所を日本にしたいと申し出たところ、帰国するのであれば解約しなければならないと伝えられる場合も少なくありません。「この国に住んでいないのであれば、銀行口座は必要ないですよね?」ということです。

シンガポールや香港、英国領ジャージー島などのオフショアはそもそも外国人からの預金を広く集めて、金融を主たる国家事業にしているのでこれには該当しません。今でも口座開設は問題なくできますし、登録住所が日本であっても問題はありません。毎月のステイトメントも日本に郵送してくれます。

アメリカ本土や英国、オーストラリアといった先進国だと口座維持のハードルはどんどん厳しくなっています。例えばアメリカのシティバンクは登録住所を日本にすることはできますが、インターネットバンキングで送金指示を出す際にアメリカの携帯電話でSMS確認ができないと送金手続きを完了させることができません。

しかしながらHSBCであれば、英国、オーストラリアやマレーシアといったオフショアでない国でも登録住所を日本にすることができるケースがほとんどです。もちろんインターネットバンキングを利用して海外送金も簡単にできますし、ATMカードで出金をすることも可能です。

HSBCは度重なる不祥事により、各国政府から制裁を頻繁に受けているため、口座開設のサポートは表向き厳しくしていますが、いったん口座開設が完了すれば、その後のレギュレーションはかなりゆるい傾向があります。