円安のデメリット
着々と進んでいる円安は先週末146円台で終えました。今週147円に乗る可能性は非常に高いのではないでしょうか。147円台で今週を終えるか、一時的に147円台に乗るだけか、注目したいところです。
さて歴史的な円安が進む中で、円安のデメリットとは何でしょうか。円安が進むと、円資産の外貨建て評価が下がります。「海外旅行とか行かないし、日本に住んでいればそんなことは関係ない」と感じますが、石油などの資源価格や輸入品価格の上昇を通じて、実は生活の質を引き下げています。
では、円で貯蓄をする場合、円資産は為替の変動に影響されませんが、これは為替リスクがないということではありません。全資産を円で保有している人は、円高に賭けているのと同じだからです。たとえばサブプライムショックのような大きくドル安に振れるような出来事が起きれば、その人は勝ったということになります。
こうして考えると円資産だけを持つということは、ある種全財産をギャンブルに賭けるのと同じようにも感じます。グローバル化する経済のなかで、円であれドルであれ、たまたまその国に暮らしているというだけでひとつの通貨に全資産を投じるのは、為替リスクを避けているのではなく、リスクを極大化しているともいえます。