海外FXブローカー口座の注意点

海外口座のお手続きサポートをしていると、海外ブローカーを利用したFXトレーダーやPAMMやMAMMなどのFX委託運用の投資サービスを利用していたり、もしくはその関係者にお会いする機会が多くあります。

ブローカーによってはFX口座を銀行口座のように預金に利用できたり、デビットカードの発行ができるブローカーもあり、FX口座内の資金をカード決済でお買い物に利用することまでできてしまうのでとても便利です。

しかしながら大きな点を見落としています。海外ブローカーの口座は、銀行口座ほど資産保全の観点で安全ではないということです。顧客資金と自社資金は分別管理していると表記しているブローカーでも、海外FXブローカーの分別管理と日本国内の証券会社の分別管理とは法的効力が異なってきます。

ここは多くの方が誤解している点なのですが、日本国内の証券会社の分別管理は、例え証券会社が倒産したとしても、顧客が証券口座に預けている現金は法で守られているため、全額顧客の元に返ってきます。これは顧客名義の有価証券も然りです。

しかしながら海外FXブローカーだと、ブローカーが自社の運営資金と顧客資金を分別管理していたとしても、その国の法で顧客資産が守られているわけではないので、万が一ブローカーが倒産した場合、顧客の預入資産もブローカーの資産とみなされて、債権者に回収されてしまいます。

こうしたリスクを考慮すると、証拠金や運用資金として預けている以外の海外資金は、多少の手数料をかけてでも海外銀行の口座で管理をするのが安心だといえるでしょう。

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